編集部第一編集室(教科書編集) 主任 公民班
M.K.
2006年 入社
趣味:旅行、読書
※内容及び所属は取材当時のものです
01
教科書編集の担い手
第一編集室は地理班、歴史班、公民班に分かれていて、それぞれの班が中学校と高等学校の教科書、教師用指導書などの編集を行っています。
私が所属する公民班は、教科書、教師用指導書のほかに、資料集・教科書準拠ノートなどの副教材や、弱視生徒用の拡大教科書も担当しています。
さらに、各教科書・資料集で開設しているWebサポートコンテンツの作成、管理も行っています。私はこれらの書籍の編集、及び班全体の管理業務を行っています。
02
何年もかけて、1冊の教科書を完成させる
教科書は編集者だけでは作れません。どのような教科書が求められているのか、専門家や教科書を使う先生方や、時には子どもたちの意見もできる限り聞きながら、4年以上かけて完成させます。
1冊の本が完成するまでには、それぞれの立場の意見がぶつかり合うこともありますが、話し合いを重ねて最善策を見つけていきます。
このような苦労を重ねて完成した本が、実際に多くの学校で使われ、さらには使いやすいといった意見をもらったときに、とてもやりがいを感じます。
何もない状態から企画、編集を行う作業では、まさに生みの苦しみを味わいますが、自分のアイディアが教科書という形になって、何万、何十万という人に影響を与えるというのは、責任もある一方、大きな魅力です。
03
自分の「好き」が結びついた瞬間
「文化の継承と創造」という紙面を作る際、どうしても伝統芸能を生業としている方の声を掲載したく、高校生のころからファンだった狂言師の方へインタビューをお願いしたことがあります。
初めは事務所の方からなかなか許可が出なかったのですが、出演される舞台に足繁く通ったり、自分の思いを手紙にしたためたりしながら、粘り強く交渉してようやく実現しました。
積み重ねられてきた伝統を守るだけではなく、新たな価値を創造し、次世代へとつなげていくことについて、私自身も多くのことを学ばせていただきました。
この紙面から、子どもたちに文化を受け継ぐことの意義が伝われば望外の喜びです。
04
子どもたちの「きっかけ」を作る
社会を学ぶこと・考えることが楽しいと思えるような教科書を作ることを意識しています。
公民系の科目は抽象的な概念が多く、ともすると用語の暗記になりがちです。
しかしながらこれらは、自分たちが生きていく社会について考える科目でもあります。
だからこそ教科書には、考えるためのきっかけとなる題材を豊富に掲載するようにしています。
また、単なる用語や事象の解説ではなく、社会に出ても役立つ実用的な知識も紹介するよう心がけています。
この教科書で学んだ子どもたちが、社会のあり方について積極的に考え、行動できるようになってくれたら、とてもうれしいです。
05
産休、育休を経て、これから
過去に出産での休職を経験しましたが、産休・育休や育児時短勤務は法定以上の制度が整備されています。
これらは社員の声を反映して、充実が図られてきました。
また、育児に理解のある社員も多いので、これらの制度を取得しやすい環境にあります。私も同僚に助けられながら、これらの制度を利用することで、働き続けられています。
今後の目標につながりますが、帝国書院が発行する公民系の教科書・副教材は、選挙に行く生徒になってほしいという願いを込めて編集しています。
各書籍の魅力をもっともっと知ってもらって、採用部数を増やし、日本の選挙の投票率を上げていきたいです。
休日の過ごし方
休日は、朝イチでヨガをします。身体を動かして心地よく汗をかくとリフレッシュできます。
また、家族のお弁当用に、おかずの作り置きもします。段取りを考えてひたすら料理に没頭することは、ストレス発散にもなります。
たまにですが、大学時代に活動していたボート部のOBOG会の仕事をすることもあります。
写真は、平泉の金色堂で撮った「中尊寺ハス」です。1950年の金色堂発掘調査で見つかった種から800年の時を経て開花させたそうです。
- 08:45
- 出社:その日にやるべき作業を確認します
- 09:00
- メールチェック:先生からの原稿、外注先からの連絡などを確認します
- 10:00
- 発注の確認:班員が発注する原稿を確認します
- 11:00
- 班会議:班員の業務の進捗状況や担当書目のスケジュールを確認し、情報共有をします
- 12:00
- 昼休み
- 13:00
- レイアウトの作成、発注の準備:自分が担当するページのレイアウトを作成します
- 16:00
- 退勤:先生との会議がある場合や締切り前は残業することもあります
※時短勤務のため、9:00-16:00勤務です。
帝国書院のココが好き!
帝国書院は、自分の考えを実現しやすい会社です。入社年数に関わりなく、よいアイディアはどんどん取り入れられます。
若手のころから裁量を持たせてもらえ、私も入社2年目で教科書の企画の仕事を任せてもらいました。
また、社名は堅いですが、つねに新しいことに挑戦する、柔軟な発想を持った社員が多いです。
旧態依然を是とせず、今までに積み上げてきたものとは全く異なる視点から生まれた意見も、吸収しようとする雰囲気が社内全体にあります。
学生の皆さんの若く新しい感性を、発揮いただけることを期待しています。社会科好きの方、ぜひ一緒に働きましょう!