• 用語

「栄西」は、上に「ようさい」、下に「えいさい」とフリガナが振られています。併記するのには何か理由があるのですか。

 以前の弊社の教科書では、「栄西」には「えいさい」のフリガナのみを振っていました。では、なぜ現在「ようさい」と「えいさい」の2つのフリガナを併記しているかといいますと、栄西が開創した京都最初の禅宗寺院「建仁寺」において、学僧・東晙(とうしゅん)があらわした栄西の『興禅護国論』の注釈書に「イヤウサイ」と読みが振られていることから、建仁寺では栄西を「ようさい」と読んできたことに基づいております。「えいさい」の読みも間違いではなく、研究書や歴史辞典などにおきましても、両方の読みがあることが示されており、弊社においても、建仁寺の「ようさい」という読み方を文化として尊重したうえで、両方のフリガナを併記する形をとっています。