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京浜工業地帯の範囲はどこまでですか。
東京湾をとりまく工業地域は、第二次世界大戦前までは東京都区部から横浜にかけての地域に限られており、「京浜工業地帯」という名称もそこから付けられました。「京浜工業地帯」は1960年代の高度経済成長期にめざましく拡大し、上記の地域を核として、東京湾沿いは千葉県の君津市や神奈川県の横須賀市付近まで、内陸部は埼玉県の川口市・大宮市(当時)付近まで広がりました。工業の特色としては、東京都中心部では印刷・出版をはじめ、雑貨・衣類・機械など様々な業種の中小工場が多く分布しているのに対し、市原市・君津市や川崎市・横浜市などの沿岸部では石油化学工業をはじめとする重化学工業が、内陸部では機械工業が発達するなど、地域によって異なります。
現在、「工業地帯」の範囲を示す明確な基準はありませんが、弊社の教科書・教材では、これまで工業地域の一体的な連続性を重要視し、「東京+神奈川+埼玉+千葉」を京浜工業地帯として扱ってまいりました。しかしながら、令和3年度版の教科書・教材からは、「日本国勢図会」等に合わせて、教科書や資料集の間で齟齬がないよう、「東京+神奈川+埼玉」を京浜工業地帯、「千葉」を京葉工業地域として扱っています。
なお、地図帳・教科書で用いている工業地帯・工業地域のわけ方は下記の通りとなります。
京浜工業地帯=東京都+神奈川県+埼玉県
阪神工業地帯=大阪府+兵庫県
中京工業地帯=愛知県+三重県
北九州工業地帯=福岡県
瀬戸内工業地域=山口県+広島県+岡山県+愛媛県+香川県
東海工業地域=静岡県
北陸工業地域=新潟県+富山県+石川県+福井県
京葉工業地域=千葉県
北関東工業地域=茨城県+栃木県+群馬県