復刻版教科書　帝国地図　大正９年

○1920（大正9）年に「帝国地理」と対をなすものとして出版された。 ○現在の地図帳に比して主題図が少ないという特徴があるが、そのなかにあって雨量分布図に気候区分を併せ示すなど先駆的な主題図がある。また、目次を除き全頁カラー印刷で23図を収めている。 ○時代を反映して軍隊・軍事に関わるものの詳しさが目立つ。 ○現在とは異なり関東地方・奥羽地方・本州中部地方・近畿地方・中国及四国地方、九州地方の順になっており、さらに台湾地方・北海道地方・樺太地方・朝鮮地方という構成。 ○本書での都市図の扱いは少ない中にあって，東京市はA5判2ページと格別の扱いとなっている。この2年後には関東大震災によって甚大な被害を受け、帝都復興事業によって大きく変わっただけに、震災直前の状況を示す貴重な資料とも言える。

発行当初の表紙

カバーを外していただきますと、当時と同じ表紙が現れます。 当時の技術ではカラー印刷が片面にしかできなかったことを再現したつくりとなっております。
見開きのページの前後に白紙のページがあることがありますが、乱丁ではございません。

内容サンプル：近畿地方

製版職人が手彫りで版を作成した、当時最先端の技術を用いた地図です。

内容サンプル：全国鉄道路線図

1919年当時の日本の鉄道網の広がりを網羅的に確認することができます。
弊社の発刊している地理の教科書の復刻版『帝国地理』と合わせてお楽しみいただけます。