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社会科Q & A − 公民
Q1:教科書全体において生徒に考えさせたり、作業させたりするコーナーが多いのはなぜですか。
A1.弊社の教科書は、積極的に社会の形成に参画する意識を育む教科書をめざしております。生徒に考えさせたり、作業させたりすることを通じて、基礎的・基本的知識の習得を確かなものとし、社会科の教科の目標である「国家・社会の形成者として必要な公民的資質の基礎」を養い、社会参画への意識を高めることにつながればと考えております。
こうした生徒を動かす学習活動には手間や時間がかかる面もありますが、ご実践されている先生方からは、「生徒の目の輝きが違ってきた」「実感を伴う『腑に落ちた』理解を図れた」というようなご感想もいただいております。指導書や定期刊行冊子、ウェブサイトなどでも、こうした作業や活動のサポートとなる資料をご提供しておりますので、お授業をご構想なさるにあたり、ご参照いただきましたら幸いです。>
Q2:各部の冒頭に特設ページ「学習の前に」を設けているのはなぜですか。
A2.イラストを中心とした導入ページ「学習の前に」を各部の冒頭に設置しています。イラストの中から様々な場面を探し出すことで、学習内容を概観でき、本文のページに入る前に学習内容のイメージをもつことができます。また、本文ページにおいても、イラストと関係のある内容については、行間に赤色で参照ページを付しています。さらに、章のまとめである特設ページ「学習をふりかえろう」に、「『学習の前に』をふりかえろう」のコーナーを設け、章を通じて学習した内容を踏まえ、「学習の前に」を深めることができます。このように、本書の「学習の前に」は、章の導入、本文との関連、まとめなど、様々な場面でご活用いただくことを意図しています。
Q3:見開きの導入に「クローズアップ」を設けているのはなぜですか。
A3.中学生という発達段階においては、社会経験が乏しいため、公民で学ぶしくみや概念について、単なる用語の暗記に留まってしまう懸念がございます。そこで、教科書本文で学ぶ学習内容と、実社会の動きとの「橋渡し」となるよう、この「クローズアップ」のコーナーを設け、生き生きとした事例から臨場感をもって学習できるようにしました。その際、できるだけ生徒に身近な、実感をともなう事例となるよう配慮しています。
Q4:見開きの最後に「確認しよう」「説明しよう」を設けているのはなぜですか。
A4.「確認しよう」は、学習指導要領で重視された「習得と活用」のうち、「習得」を意図しています。本文の中から大切な事項を書き出して確認することで、学習内容を振り返り、知識の習得を促します。これに対し「説明しよう」は「活用」を意図し、習得した知識を活用して自分の言葉で説明する言語活動です。思考力・判断力・表現力の育成を促しています。ただし、これらにつきましては、時間数の関係ですべてを行うことは難しい面もございます。お授業の構想に合わせて選択的にお使いいただけたら幸いです。
Q5:「YesNo」のコーナーを設けているのはなぜですか。
A5.学習指導要領で、現代社会をとらえる見方や考え方の基礎として、「対立と合意」「効率と公正」などの概念を理解させることを重視しています。この「YesNo」では、あるテーマについて賛成と反対の意見を示し、第1部で学習したこれらの概念をもとに生徒に考えさせることをねらいとしています。
Q6:第2部で「政治」、第3部で「経済」を学ぶ順になっているのはなぜですか。
A6.平成20年の学習指導要領改訂に伴い、「現代社会をとらえる見方や考え方」が新設され、第1部で「社会生活における物事の決定の仕方、きまりの意義」について学習することになりました。この学習と、政治分野の学習の接続を図ることで、よりいっそう憲法や法の意義についての学習を深めやすいと考え、「政治」→「経済」の順の配列としています。
Q7:地理的分野や歴史的分野との関連をどのように図っているのですか。
A7.第1部では歴史との関連を図れるよう、p.4-5「1 私たちの現代社会をみてみよう」で高度経済成長と日本の変化などについて取り上げています。また、本書全体を通じて、側注欄に「地理・歴史をふりかえる」を設置し、地理的分野・歴史的分野の既習事項を振り返る手がかりを示しています。さらに、第5部「より良い社会をめざして」の「探究」においても、地理や歴史で学んだ内容を振り返るよう促しています。
Q8:本文の「太ゴシック」はどのような基準で設けているのですか。
A8.太ゴシックにつきましては、学習指導要領に詳しい記載はなく、各教科書会社の裁量に任されております。弊社におきましては、どの語句を太ゴシックとするかの選定にあたり、各分野の専門家である著者や、教育学の専門家に意見をつのりました。公民の重要語句は情勢とともに変化することもありますため、その点もご理解賜りましたら幸いです。
Q9:「〇〇の声」などの取材記事が多いのはなぜですか。
A9.社会は、様々な分野で人々が努力していることで維持・発展しています。弊社では、しくみや概念の学習の背後には、そうした人々がいることを生徒に伝えたいと考えております。取材記事により、実社会の動きをリアルに伝えるとともに、生徒自身の社会参画への意欲を高めることにつながればと考えております。
Q10:「羅針盤マーク」のコラムは、どのような意図で設置しているのですか。
A10.「人権」「少子高齢化」「環境」など社会が直面する課題や、「グローバル化」「情報化」など実社会の動きを取り上げています。単なる状況の説明だけでなく、人々が努力する姿や取り組みを紹介し、持続可能な社会を実現するためのヒントとしています。全体で20か所設置しており、p.Vに一覧を掲載しています。
Q11:p.2-3「学習の前に 30年前と今の社会を比較してみよう」は、どのような意図で設置しているのですか。
A11.歴史的分野で高度経済成長までの学習を終えていることを踏まえ、「30年前」という、昭和から平成にかけての時代を設定しました。2つのイラストの比較から、おもに以下のような変化を読み取ることができます。@生活の変化(家の中の生活家電の変化、青果店のコンビニへの変化など)、A子どもの数の減少と高齢者の増加(下段の公園にいる人の変化、校庭の生徒の人数の減少など)、Bグローバル化の進展(高架下の外国人旅行者や外国資本の店舗など)、C情報通信技術の進展(駅前の公衆電話の減少など)。
Q12:「私たちと現代社会」とそれ以降の部とはどのように関連を図っているのですか。
A12.この大項目は、「公民的分野の導入部」(内容の取り扱い)として位置付けられております。「少子高齢化」「グローバル化」など以降の政治や経済の学習と関連が深い内容につきましては、第1部はあくまで現代社会を概観することを主目的としております。一方、具体的な課題や取り組みにつきましては、以降の部でしっかり扱うよう棲み分けを意図しております。
Q13:p.4-5「1 私たちの現代社会をみてみよう」で「持続可能な社会」についてふれているのはなぜですか。
A13.学習指導要領(4)「イ よりよい社会を目指して」では、「持続可能な社会を形成するという観点から、私たちがよりよい社会を築いていくために解決すべき課題を探究させ、自分の考えをまとめさせる」とされています。
この「持続可能な社会」の形成は、現在に生き、未来を託される存在である私たちにとって避けては通れない課題であり、全編を通して段階的に考察できるようにしています。
まずp.4-5「1 私たちの現代社会をみてみよう」において、「持続可能な社会」とはどのような社会かを意識付けさせることをねらいとしています。その上で、以降の本文はもちろんのこと、特設ページ「未来に向けて」(5テーマ)において、各分野に応じた観点から考えを深めさせるようにしています。また、「小レポート」を書かせるコーナーである「第5部への準備」を特設ページ「学習をふりかえろう」(p.196)に設け、論理的に考える力が身に付くようにしています。そして、第5部ではそれらの集大成として、自分で課題を設定し、考察し、レポートにまとめさせるようにしています。
Q14:p.15で「助け合い」「和」「勤勉な気質」を太ゴシックにしているのはなぜですか。
A14.学習指導要領解説p.99におきまして、「我が国の伝統的な考え方や信仰、習慣などの影響がみられることに触れながら」、「日本人の心情やものの考え方の特色に気付かせたりする」ことが示されています。「現代社会における文化の意義や影響」(学習指導要領(1)ア)を理解するうえで、信仰や習慣だけでなく、「伝統的な考え方」についての理解を深めることが重要だと考え、太ゴシックにしております。
Q15:p.18-19で「家族」についての見開きを設けているのはなぜですか。
A15.学習指導要領(1)イで、「人間は本来社会的存在であることに着目させ」ることが求められています。家族はもっとも基礎的で身近な社会集団であり、「かけがえのない」存在であることから、弊社ではあえて、家族形態の変化や家族の役割について学ぶ単元を設け、重視しております。
Q16:「対立と合意」「効率と公正」について考えさせるにあたり、「マンション」の事例を取り上げているのはなぜですか。
A16.マンションは、様々な立場の人々がともに暮らしており、社会の縮図として分かりやすいのではないかと判断し、取り上げております。例えば、p.22イラスト中央(202号室、諏訪さん)は、ピアニストで、仕事柄ピアノの練習をする必要があります。またイラスト右(203号室、飯田さん)は、生まれて3か月の子どもがおり、子どもが泣くことは止めようがありません。このように、それぞれが「やむにやまれぬ事情」をもち、誰かが一方的に悪いわけではない中で、現実的に折り合いをつける方法を考えさせることを意図しております。
なお、p.22で描かれている問題(ごみ放置、騒音、倒れたままの自転車など)は、マンションでなくても起こりうるものであり、学校のご事情に合わせて問題を変えつつご指導いただくことも可能です。
Q17:p.24-25「きまりの意義」の見開きは、どのようなねらいで構成しているのですか。
A17.学習指導要領(1)イでは「社会生活における物事の決定の仕方、きまりの意義について考えさせ」ることが示されています。そこで、「きまり(ルール)」は、人々の意見の対立と合意が繰り返されてつくられていくことを理解できるよう、本文や事例などを構成しました。「きまり(ルール)」は日常的に使う用語でもありますが、重要な概念であるため、太ゴシックで表記しています。、
Q18:p.26-27で、ロールプレイングの手法を取り入れているのはなぜですか。
A18.学習指導要領で、この中項目(1)イは、「現代社会をとらえる見方や考え方の基礎」を養うことをねらいとしています。知識・理解だけでなく、見方や考え方の基礎を養うことが求められていることから、p.23-25の本文解説を踏まえ、p.26-27でロールプレイングや話し合いを行うことで、生徒一人一人が「対立と合意」「効率と公正」などの「見方や考え方の基礎」について、実感を伴った理解を図れると考え、取り入れております。
Q19:近年「法教育」が注目されているが、良い教材はないですか。
A19.弊社ウェブサイト上に「法教育教材集」を掲載しております。こちらの教材は、中学校の先生と弁護士が研究会を組織して作成したもので、計20テーマあり、それぞれ1〜2時間程度で取り組める内容になっております。日々のご指導やお授業研究にお役立て下さい。 ※ウェブサイトは、以下の順でご確認ください。
トップ画面→「先生のページ・中学校」→「単元別資料一覧」→「公民」→特集「法教育教材集」
Q20:p.30-31「学習の前に暮らしを良くする政治を考えてみよう」は、どのような意図で設置しているのですか。
A20.バイパス道路の建設をめぐって、環境保全を主張する候補と、景観保護を主張する候補で対立が生じています。それぞれの主張を踏まえて、どちらの候補に投票するか考えることによって、私たちの暮らしが政治と深くかかわっていることに気付けます。
また、憲法・人権の単元では、p.56-57トライアル公民「青果店を営む男性はどうなる?」で道路建設における公共の福祉と人権の対立をさらに深めています。地方自治の単元でも、コラム「まちづくりを考える」@=C(p.89、91、93、95)を設置し、イラストと関連させながら、地方自治への参画のあり方について考えさせることができます。、
Q21:p.32-33「1 私たちの選択で決まる民主主義」を設けているねらいは何ですか。
A21.人権獲得の歴史や立憲主義、日本国憲法における参政権などを理解するためにも、民主主義に関する理解が前提として必要ではないかと考えました。さらに、第1部「対立と合意」「効率と公正」についての学習から一連の流れとして扱うことで、様々な立場の人々が意思決定をするための民主主義の意義がより深く理解できるかと存じます。こうしたねらいから、第2部の冒頭で扱っています。
Q22:p.40-41「3 日本の平和主義」で平和主義の意義や自衛隊について扱っていますが、日米安全保障条約や非核三原則、日本の国際協力などはどのように扱っているのですか。
A22.この見開きでは、平和主義の理念や、自衛隊の歴史的経緯について取り上げています。そして、第4部1章「世界平和の実現をめざして」において、世界の紛争や核拡散の現状などの学習を踏まえ、日米安全保障条約と日本の防衛、唯一の被爆国としての日本の役割、日本の国際協力などについて扱っています。これは、中学生にとって世界の紛争などの既得知識が少ないため、現状を理解したうえで平和主義の意義や課題を考えさせた方が、より深い理解につながると考えたためでございます。
なお、学習指導要領では、「日本国憲法の平和主義について理解を深め、我が国の安全と防衛及び国際貢献について考えさせる」ことは、(4)「私たちと国際社会の諸課題」の中で示されています。
Q23:p.52-53で、社会の変化に伴って認められてきた人権について「広がる人権の考え方」と表記しているのはなぜですか。
A23.これらの人権について、「新しい人権」と表記する場合もございます。弊社といたしましては、環境権やプライバシーを守る権利などはすでに長年主張されており、また日照権などすでに判例で権利として確立されているものもあることから、「新しい」とはいいにくいと考え、「広がる人権の考え方」と表記しております。
Q24:p.53などで「プライバシーを守る権利」と表記しているのはなぜですか。
A24.日本国憲法においては「プライバシー」に関する明確な規定がないため、様々な表記がされております。「プライバシーの権利」と表記される場合もございますが、弊社といたしましては、この表記ではプライバシーをどうするための権利かが中学生に分かりにくいと考え、「プライバシーを守る権利」としております。
Q25:p.54B図において「請願権・請求権」と併置しているのはなぜですか。
A25.請願権につきましては、請願権がもつ議会制民主主義を補う参政権的な性格を強調し、参政権に含める考え方もございます。しかしながら、弊社といたしましては、請願は国や地方公共団体に対し請願を受理するという作為義務を課すため、受益権もしくは請求権の一種ととらえております。そのため、p.54本文においても参政権と請願権を分けて記述し、p.54B図も「参政権」、「請願権・請求権」と分類しております。
Q26:世界人権宣言など「人権の国際化」についてはどのように扱っているのですか。
A26.弊社教科書では、p.34-35「2 民主主義と人権の歩み」の中で、人権が人類普遍の原理として認識されるようになり、国際的にも保障されるようになってきていることにふれています。そのうえで、p.174-175「5 戦争の被害と人権」において、安心して暮らすために人権保障が必要であることについて解説しています。これは、「戦争は最大の人権侵害」などといわれるように、世界の紛争の現状を踏まえてから学習した方が、国際的に人権を保障することの意義に対する理解が深まりやすいと考えたためでございます。
Q27:コラム「国会議員が語る政治の現場」を設けているのはどのような意図からですか。
A27.国会議員に取材した「生の声」を掲載することで、日ごろ見えにくい政治の現場を生き生きと伝え、国民の願いが国の政治にどのように実現されていくのか実感をもって理解させることをねらっています。P.61@ではA議員は衆議院に所属し「命が大切にされる社会」の実現に向けて取り組んでいます。またp.69EではA議員が2012年の衆議院議員選挙で実際にかかった費用を、p.72FではA議員の具体的な一日の活動のようすを取り上げています。さらにp.101Gでは、政治参加の大切さへのメッセージもいただいております。
Q28:p.69で「政党交付金」という語句を使っていますが、「政党助成金」という呼び方もあるのではないですか。
A28.マスコミなどで「政党助成金」という呼び名がされることがございます。しかし、政党助成法におきましては、第一条で「国が政党に対し政党交付金による助成を行うこと」などとして「政党交付金」という用語が用いられています。正確性を期すため「政党交付金」という語句を用いております。
Q29:p.72-73A「児童虐待防止法が改正されるまで」の図中に「参考人意見聴取」とありますが、注釈にあるように「公聴会」を開く方が一般的なのではないのですか。
A29.第2部3章では、コラム「国会議員が語る政治の現場」を設け、実在の「A議員」の活動を参考にしながら、臨場感をもって国政の実態を学習できるよう意図しています。そうした中で、A議員が特に重視して取り組んだのが、図中に掲載している児童虐待防止法の改正であったため、章全体の構成意図を踏まえ、審議過程の具体的な流れを掲載しました。注釈にあるように「公聴会」が開かれることも一般的であるため、その点もご留意のうえご指導いただけたら幸いです。
Q30:p.82-83トライアル公民「裁判の判決を考えよう」は、実際の裁判をもとにしているのですか。
A30.教科書に掲載した事件は、「勘違い騎士道事件」「英国騎士道事件」などと呼ばれる、実際の事件を参考に構成しています。第一審では、誤解に基づき罪を犯す意図がなかったとして無罪、第二審は行き過ぎた防衛行動であり傷害致死罪が成立するとして有罪となりました。最高裁判所は第二審を支持し、傷害致死罪が成立しつつも「誤想過剰防衛」として刑を減刑し、「懲役1年6か月、執行猶予3年」の判決を下しました。、
Q31:「三権分立」を、p.84-85国政単元の最後に配置しているのはなぜですか。
A31.弊社の教科書では、「三権分立」の学習を、国会・内閣・裁判所など国政についての学習のまとめとして位置付けております。こうした配列としておりますのは、中学生にとって国会・内閣・裁判所という三権の主体についての既得知識が十分でないため、それらを学習したうえで三権分立について扱う方が、初めに概観するよりも、中学生が具体的に、実感を伴って三権相互の抑制・均衡について理解できると考えたためでございます。
また、本書は、政治参加の重要性を中学生が理解できることを重視しております。三権分立の学習を章のまとめとして配置することで、三権が相互に抑制・均衡しているだけでなく、そこに主権者である国民が積極的に参画することが大切であることを理解しやすくなると考えております。
Q32:p.93の1行目で「依存」に「いそん」という清音のふりがながついているのはなぜですか。全
A32.「依存」には、一般的に「いそん」「いぞん」両方の読み方が使われております。弊社といたしましては、漢語の読み方を基本とし、清音の「そん」を用いております。なお、『広辞苑』でも「いそん」を原則としております。
Q33:p.93「オンブズマン」は、近年「オンブズパーソン」という呼称もあるのではないですか。
A33.近年、「オンブズマン」に関し、「オンブズパーソン」という呼称が用いられる場合もございます。弊社といたしましては、語源であるスウェーデン語の「ombudsman」が一つの成語であり、「man」に男性を限定する意味合いがないことから、語源に忠実な「オンブズマン」という表記を採用いたしております。
Q34:p.104-105「学習の前に身のまわりの暮らしと経済について考えてみよう」は、どのような意図で設置しているのですか。
A34.「経済」という概念は、社会経験の少ない生徒には、具体的にイメージしにくい面もあります。そこで、ある商店街を例に、お金が使われている場面や、そこにかかわっている人々を探す作業を通じて、日常生活のあらゆる場面が経済活動と深くかかわっていることを理解できるようにしました。特に、下段のパン屋「春の小麦」では、「パン用小麦」を仕入れている場面から「流通」を、厨房ではパンの「生産」や「労働」を、店内では「販売」や「消費」を、さらに店外ではごみの「廃棄」を示し、生産に関わる一連の活動を読み取ることができます。
Q35:経済分野を4章構成にしているのはなぜですか。
A35.弊社の教科書では、経済単元を「私たちの生活と経済について考えよう」「消費者として経済を考えよう」「企業を通して経済を考えよう」「納税者として経済を考えよう」という4つの章で構成しております。これは、1章で市場経済の大枠を紹介した上で、いわゆる「経済の三主体(家計・企業・政府)」の観点から、消費者(家計)→企業→財政と段階的に学習していくことで、生徒にとって体系的な理解につながればと考えております。
また、消費者(家計)よりも前に市場経済に関する章を設けていますのは、「分業」「限られた資源の選択」「価格のはたらき」などの概念が、消費者や企業、政府などすべての学習の基礎となることから、最初に学習する方が中学生の理解が深まると考えたためでございます。なお、市場経済についての学習は、抽象度が高くなりがちなため、p.104-105「学習の前に」などと関連させることで、身近な消費生活をふまえて理解できるよう構成いたしております。
Q36:p.107で「お金(貨幣)」の両方を太ゴシックにしているのはなぜですか。
A36.経済学的には「貨幣」という用語が一般的に使われますが、初学者である中学生には「お金」の方が実感を伴った理解が可能であるため、「お金(貨幣)」と併記しています。その際、両者が同じ内容を示すことから、生徒の混乱を避けるために、「お金」と「貨幣」の双方を太ゴシックにしています。
Q37:p.107A「経済の循環」と、p.149C「経済の循環」は、どのように関連・すみ分けを図っているのですか。
A37.p.107Aは、経済分野の最初に設置し、様々な経済主体の間をお金やモノ・サービスなどが行きかっている状況を概観し、今後の学習への見通しをもつことを意図しています。あくまで概観であるため、具体的な要素は掲載しておりません。
そして、以降の章の冒頭であるp.112、120、148には、p.107Aと同様の図版を設置し、三主体のうち現在学習している部分を着色し、生徒が全体像の中で位置付けやすくしています。こうした蓄積をふまえ、p.149Cでは、経済の循環における様々な要素を具体的に示し、さらに理解を深められるようにしています。
p.149Cを経済分野の最初にもってくることも考えられますが、経済分野についての既得知識が乏しい段階では記載要素の意味合いを理解することが難しいため、各主体の学習を踏まえた段階で掲載いたしております。
Q38:p.108-109「2 お金の使い方と経済の考え方」は、どのような意図で構成しているのですか。
A38.個人や個人からなる集団、さらに社会全体が直面する基本的な経済問題は、人々の欲求に対して、生産資源が相対的に有限なことにあります。そのため、「希少性」という経済社会にとって基本的な制約が生じます。希少性の問題は、人々に、自分の欲求を満足させるために、有用な資源をもっとも効率的に使用するにはどうしたらよいかという選択を強います。ほとんどすべての経済問題は、この希少性という事実が原因で生じるため、この概念を理解することが、経済について理解するための出発点になると考え、このような単元を設けております。
Q39:p.111「様々な価格の決まり方」と、p.127「競争がなくなった状態」は、独占や寡占の学習内容が共通しますが、どのように関連・すみ分けを図っているのですか。
A39.p.111では、理論的な側面を重視し、価格決定のしくみの解説の中で、独占や寡占について扱っています。これに対しp.127では、実社会の側面を重視し、企業の健全な競争維持や公正取引委員会の役割などと関連させて扱っています。なお、これらは内容の重複が少なくなるよう、p.111で独占や寡占の定義に簡単に触れ、p.127では繰り返さないよう構成しています。
Q40:p.112@「健太の家の家計簿」は、どういう資料をもとに作成しているのですか。
A40.こちらの資料は、総務省家計調査「1世帯当たり年平均1か月間の収入と支出 − 二人以上の世帯」統計のうち、「勤労者世帯」の数値をもとに作成しております。勤労者世帯とは、世帯主が会社、官公庁、学校、工場、商店などに勤めている世帯であり、それら世帯の収入と支出の平均値をもとにしています。
Q41:「契約」について、第3部2章「消費者として経済を考えよう」で取り上げているのはなぜですか。
A41.学習指導要領(1)イで、契約については、「契約の重要性やそれを守ることの意義及び個人の責任などに気付かせる。」とされております。弊社といたしましては、「消費者の自立」を重視し、契約について中学生が現実の課題に直面する機会が多いのは消費者としての場面でないかと考え、p.116-117「消費者を支える政府の取り組み」の中で扱っております。
Q42:第3部3章の中の「パン屋の経営者になってみよう」のコーナーは、なぜ特設ページに集約せず、見開きごとに設置されているのですか。
A42.この「パン屋の経営者になってみよう」のコラムは、まず章の冒頭のp.121で企画書を書かせ、章の学習を通じてパン屋の経営について考えさせ、最後のp.144-145で企画書を現実的なものに修正させるという一連の流れをとっています。各単元の学習内容と関連させることで、「鉄は熱いうちに打て」というように、本文の学習内容に対する理解がよりいっそう深まると考えております。なお、学習内容の理解にもとづいた作成過程を重視しておりますため、企画書の内容には特に正答はございません。
Q43:「パン屋の経営者になってみよう」は、そもそもなぜ「パン屋」を例示しているのですか。
A43.以下のような観点から、パン屋を例として掲載しています。@著者の実践において、生徒が将来なりたい職業として人気の上位にあり、起業も比較的しやすいこと、A男女差があまりないこと、B生徒が小遣いの範囲で買い物をすることができ身近であること、C個人商店から大企業までの規模拡大ができること。なお、p.145で自分がつくってみたい企業の企画書を書かせるコーナーを設けております。取り上げる企業につきましては、生徒の主体性を重視して選択いただきたく存じます。
Q44:p.125B「株式会社のしくみの例」の図中に「配当金」とありますが、お金ではない場合もあるのではないですか。
A44.会社法第453条では「株式会社は、その株主に対し、剰余金の配当をすることができる。」とあり、お金の配当が原則です。昨今、企業によって様々な株主優待が行われていますが、法的に位置付いたものではなく、企業の自主的なサービスです。そのため、原則はお金だとした方が中学生に伝わりやすいと考え、図中では「配当金」のみを表記しています。
Q45:p.132-133「7 企業の社会的責任」は、どのような意図で構成しているのですか。
A45.企業は市場経済において利潤追求の主体ですが、近年は社会的責任も強く求められるようになってきています。そうした中で、消費者の生活を豊かにすること、株主の利益を確保すること、「環境にやさしい」製品づくりに努力することなど、社会的責任の様々な側面を示しています。また、企業の「本業」とは直接関係しないが社会的に意義のある活動(メセナ)も、着実に行われています。こうした活動の重要性に着目させるうえで、「メセナ」の語句を太ゴシックにしています。
Q46:p.141「日本の食料問題とこれから」はどのような意図で設けているのですか。
A46.学習指導要領には、日本の食料問題について、直接には記載されていません。しかしながら、食料自給率が低下する昨今、持続可能な日本経済のあり方を考えるうえで、日本の食料問題はたいへん重要な観点だと考え、項目を設けました。
Q47:p.150C「おもな税金の種類」の図中で「(都)」や「(区)」と示されているのはなぜですか。
A47.地方公共団体の課税のあり方を定める地方税法では、第一条第1項第4号において、地方税を「道府県税又は市町村税をいう」と定義しています。そのうえで、都や区につきましては、第一条第2項において、「道府県に関する規定は都に、市町村に関する規定は特別区に準用する」とし、他の道府県と扱いを分けています。実際の運用面では、一部の例外はあるものの、多くの場合「道府県」や「市町村」をそのまま「都」や「区」に読み替えることができます。そのため、地方税法の用語を踏まえつつ、実態としてほぼ同様の課税を行っていることから、( )表記をつけ、都や区を追加しています。
Q48:p.151D図において、国の歳出では「国債費」、国の歳入では「公債金」となっているのはなぜですか。
A48.公債は国が発行する国債と、地方公共団体が発行する地方債を合わせた名称ですが、この「歳入」の図における「公債金」は国債に該当します。そのため、実質的に「国債金」と表記しても誤りではありません。しかし、財政法における歳入の規定で「公債」という文言が用いられているため、統計上は「公債金」と表記されています。一方「歳出」に関しては、財政法上特に規定がないため、国債を償還するための費用という意味で、「国債(国債費)」という表記が慣例で用いられています。
Q49:国の歳出や国債などについて、p.150-151「2 国の支出と収入」と、p.158-159「5 これからの日本の財政」の2か所で掲載しているのはなぜですか。全
A49.少子高齢化に伴う社会保障費の増大や、国債残高の増大などの問題は、納税者である中学生にぜひ考えてもらいたいテーマです。しかしながら、何にどの程度財政支出がなされているかを理解してからでないと、日本の財政のあり方を現実に即して考えることは難しいかと存じます。そのため、p.150-151では、日本の歳出と歳入の概要を示し、続いてp.152-157で社会資本と社会保障に多額の財政支出がなされている現状を理解してから、p.158-159で改めてこれからの日本の財政について考える構成にしています。
Q50:p.164-165「学習の前に世界の子どもたちと協力できることを考えてみよう」は、どのような意図で設置しているのですか。
A50.国際単元の学習は、生徒にとって「無関係で縁遠いこと」と思われがちです。そこで、同世代の子どもたちが様々な境遇にある現状を示し、共感をもって学習に入れることを意図しています。
Q51:国際単元を2つの章に分けているのはどのような意図なのですか。
A51.学習指導要領(4)ア「世界平和と人類の福祉の増大」においては、「世界平和の実現と人類の福祉の増大」に関する内容と、「地球環境、資源・エネルギー、貧困などの課題の解決」の2つの項目が挙げられています。これを受け、弊社の教科書では第1章を「世界平和の実現をめざして」として構成しています。さらに、様々な地球的課題の中でも環境問題は生徒の生活との関連が深く、生活の中での対策もとりやすいことから、第2章を「環境問題について考えよう」として構成しています。
弊社といたしましては、どちらかの章にウエイトをかけて学習していただくことも可能と考えております。
Q52:p.166で「国家の要素」に「人口」を挙げているのはなぜですか。「国民」とする場合もあるのではないですか。
A52.この国家の定義は、19世紀後半のドイツの国法学者ゲオルグ・イェリネックによるもので、正確に訳すなら「領土、人民、主権」となります。国際政治学上では、こちらが使われます。しかし、人民という観念は共産主義運動で多用されたため、「人々」という意味よりも政治的な方向性をもってしまいます。そこを注意して、「人民」ではなく「人口」と表記しております。イェリネックの人民観念には人民が政府の主役だという判断はなく、そこに住んでいる人以上の意味はないので、人口という訳は適切だと考えています。
なお、イェリネックは法実証主義の立場に立つ代表的国法学者であり、ハンス・ケルゼンの師にあたり、君主の専制支配に反対した自由主義者です。
イェリネックに従うと、国民があるから国家ができるのではなく、その領土に住む人々を国民として国家の側が認定するわけですから、国家の成立要素としては国民という表記は成り立ちません。もちろん、歴史主義の立場に立って、国民国家が自然本来の存在だと考えるのなら国民でよいわけですが、この場合は国家に「要素」という概念が当てはまりません。その場合は、国民が国家に先行するからです。このような背景から、人口という用語を使用しています。
Q53:国連の学習を第6節(p.176-177)に位置づけているのはなぜですか。
A53.学習指導要領の大項目(4)につきまして、「解説」では、「特に、国際政治に関する内容の学習においては、単なる国際機構名などの知識の習得に終わることなく、なぜ現在このような国際機構が設立され活動しているのか、どのような目的をもって活動しているかなどを理解させることが大切である」とされています。そこで、国連設立の理由や活動目的を理解しやすいよう、まず初めに世界の紛争の現状を理解してから、国連など国際機関の取り組みについて学習する展開としています。
Q54:p.183で「緒方貞子さん」のインタビューを掲載したのはなぜですか。
A54.緒方貞子さんは、1991年から10年間、国連難民高等弁務官として、難民の保護に取り組んできました。こうした業績から、これからの国際社会において重要な視点である「人間の安全保障」について生徒に理解してもらいたいと考え、このコラムを設けています。
Q55:第2章「環境問題について考えよう」において、地球温暖化を大きく取り上げているのはなぜですか。
A55.地球温暖化は、先進国と発展途上国で立場が異なるため、「対立と合意」についても考えやすい問題です。また、地球温暖化は、ごみ分別などを通じて、生徒自身が二酸化炭素排出を減らすという態度形成にもつなげやすい面がございます。こうしたことから、地球温暖化の問題を重視して掲載しています。
Q56:p.203で「1000字程度」のレポートを書かせる形式にしているのはなぜですか。
A56.平成20年の教育課程審議会答申において、思考力・判断力・表現力を育むために重要な学習活動として、「文章や資料を読んだ上で、自分の知識や経験に照らし合わせて、自分なりの考えをまとめてA4・1枚(1000字程度)といった所与の条件の中で表現する」ことが例示されています。これをもとに、1000字程度のレポートを生徒に書かせる展開をとっています。あまり大規模なレポートは授業時数の面で難しいと思われるため、1000字程度が現実的な数字だとも判断して掲載いたしました。
Q57:教科書掲載の「図版データ」はどこで入手できるのですか。
A57.指導書付録DVD-ROMに、教科書に掲載されている図版の大半を、カラーとモノクロの2種類の画像(JPEG)ファイルの形式で収録しています。
Q58:公民的分野の授業進度のめやすとなる資料はないのですか。
A58.「年間指導計画案」及び「年間指導計画案作成上の留意点」を、指導書に掲載しています。指導書付録DVD-ROMには部・章・節ごとの詳細な年間指導計画案を「Excel」形式で収録し、加工できるようにしています。また、同じデータを弊社ホームページにも掲載しています。 ※ウェブサイトは、以下の順でご確認ください。
ウェブサイト→「平成28年度版 中学校教科書のご案内」→「中学生の公民」→「年間指導計画」
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