●ガウチョと羊の一日
パタゴニアでは,広大な草原を利用した牧羊がさかんである。多くの羊は羊毛用のメリノ種だが,食用の羊も飼育されている。今回,朝と夜は,ガウチョが食用の羊を誘導するようすを,昼は羊毛用の羊が大草原で放牧されているようすを取材した。
夜間柵の中に集められた羊は,夜が明けるとガウチョの誘導によって広大な草原にはなされる。草原はあまりにも広いため,誰の土地でもないように見えるが,実はその大部分が有刺鉄線によって区切られた私有地で,羊はその土地の中で飼育されている。
昼の間,ガウチョは馬に乗りながら,病気の羊はいないか,野生動物に襲われている羊はいないかを見てまわる。パタゴニアの大地には大小さまざまな岩石がころがっているため,バイクよりも馬の利便性が高いそうだ。 |
|